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圏外からのひとこと

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2006-01-05 [長年日記]

* 古畑任三郎 -- もう一つの最終回

最終回のゲストは、本人役で登場するタモリ。そのタモリが「笑っていいとも!」のプロデューサーと二人で深刻な話をする場面からスタートする。

プロデューサーは、タモリが「いいとも」の最終回で、20年封印してきた禁断のギャグを公開するつもりであることを知り、それを止めに来たのだ。ふだんは、制作側の意向に素直に従うタモリであったが、今回だけは譲らない。そんな危険なギャグをやられては、番組や自分の保身というより、局自体の存続に関わる問題となると、必死で止めるプロデューサー。話し合いは延々と続く。

「そんなものを流すなら放送事故の方が何倍もマシだよ」と漏らしたプロデューサーに、タモリは「あんたたちには、最後の最後にはその手があるんだからいいじゃない。中継を切ればいいんだろ」とニヤリと笑う。しかしその笑いは、「それで収まればいいけど、そうじゃないからな」というプロデューサーの言葉に凍りつく。じっとプロデューサーを睨むサングラスの奥の目は、何を考えているかわからない。

「中継を切られた後に、ネットで生中継する計画があることも、もうわかってるんだ」そういう続けるプロデューサーをなおも睨み続けるタモリ。

かなり時間が立ってから、タモリはふっと力を抜いて、後を向き「そこまでバレちゃあ、仕方ないな」とあきらめたように言う。そして、突然、手元にあった花瓶でプロデューサーを殴りつける。どうと倒れるプロデューサー。「引退までには、どうしてもやっておきたいんだ。やらなくちゃならないんだ」とタモリ。

そこで、タモリは、素早い動きで巧妙な偽装工作を行ない、翌日の死体発見→古畑登場の場面から、通常通りの「古畑任三郎」が進行する。古畑は、タモリが犯人であることをすぐに察知するが、タモリの巧妙なトリックの為、決定的な証拠を得られず、かなり苦戦する。

そこまではいつもの通りなのだが、この最終回に限り、それを突破して犯人を追い詰める決定的な場面に至らず、古畑の追いこみをタモリが巧妙にかわしたまま、2時間枠のドラマが終了してしまう。

視聴者は不完全燃焼で何のことやらわからず、フジテレビには抗議が殺到。翌日のスポーツ紙も「古畑、謎の最終回、怒る視聴者」と各紙一面のトップニュースとなるが、当然ながら批判的な論調が強い。しかし、フジテレビは何のコメントも発表しない。

そんな中、翌日の12:00にいつもの通り「笑っていいとも!」がスタートしてタモリが登場する。他の出演者たちが、タモリに「タモさん、昨日のあれは?」と何かコメントさせようとするが、なぜか妙に上機嫌のタモリは相手にしない。

オープニングコーナーの後、テレフォンショッキングの冒頭で、タモリは「今日は特別ゲストをおまねきしております、古畑任三郎さんです」と言い、古畑がテレながら登場する。そのまま二人でトークに入るが、古畑はほとんど喋らず、上機嫌のタモリが、次々とネタを披露していく。「お友達紹介」のコーナーでは、今泉に電話する。

そして、コーナーの最後でタモリが「本日のゲストは、古畑任三郎さんでした」と言った瞬間、画面が暗転し、古畑一人にスポットライトが当たる。

「いやあー、今回の犯人は、とても手強い人でした。巧妙な計画を練り上げて実行する犯人はいましたが、ほとんど偶発的に起きた殺人でここまで綿密なトリックを仕掛けることができるのは驚異的です。彼は、20年以上、お昼の帯番組を中継でこなしてきた人です。何が起きても動じない平常心の達人です。その平常心が、この驚異的に堅牢なトリックを構築したのです」

「しかし、彼にとって不運だったのは、今日が特別の日であったこと。実は、今日は彼が密かに決めていた『笑っていいとも!』の最終回の日なのです。さすがの彼もこの日だけは、機嫌が少しだけ上すべりしてしまった。そして、今のトークの中で、彼はほんの小さなミスを犯しました。ヒントは『四カ国語マージャン』です。古畑任三郎でした」

と古畑が言って、CM突入。

CM開け、テレフォンショッキングのセットのままで、古畑は「タモリさん、あなたを逮捕します」と言い、客席に向かって、「逮捕してもいいかな」と言う。観客ざわめき、2、3人がバラバラに「いいとも」と言う。

そこから、古畑は、タモリのネタの中に犯人しか知り得ない秘密があったことを指摘し、タモリの反論をことごとく退けていく。

最後に観念したタモリに、古畑は立ちあがり「さあ、行きましょうか」とタモリを促す。そして二三歩、歩き、立ちどまった古畑が言う。「タモリさん、あなたがそこまでして披露したかった禁断のギャグと言うのは?」

タモリは古畑の方をじっと見て、「ふふ、最後だからやって見せましょうか」古畑はポーカーフェイスのまま無言で「どうぞ」と促す。

そのまま一瞬だけネタの姿勢を取るが、肩を落とすタモリ。「やっぱりやめておきます。永遠に封印します」無言で「うんうん」とうなづく古畑。

そして、古畑任三郎のエンディングテーマが流れる中、静かに退場していく二人。クレジットは、左側に「笑っていいとも!」のクレジット、右側に「古畑任三郎」のクレジットが同時に流れ、最後に、「笑っていいとも(終)」と「古畑任三郎(終)」の文字が出て終了。

さらに翌日、お昼の12:00。8チャンネルには、倉庫のような全てのセットを撤収した無人のアルタのスタジオが写る。そこに、ドタドタドタと今泉が一人で登場する。

「あれえ、おかしいな、ここへ来いって言われたんだけど、誰もいないな。タモリさんもいないな」

今泉はキョロキョロと落ち着きなく、あたりを歩き回る。

そして、隅にあったパイプ椅子を引っぱり出すと、全然似てないタモリのものまねをして、「本日のゲストは今泉慎太郎さんです」と言い、自分でそこに座る。

そのまま一人で、寒いギャグと古畑の悪口を1時間言い続ける。

(追記)

「タモリが犯人」ネタを考えている人が他にもいました。こちらは、トリックまで考えてあって、もっと本格的。

http://d.hatena.ne.jp/senkyo/20060104#p1

id:comnnocomさんにブクマで教えてもらいました。ありがとうございます。

* WEB2.0のヘアピンカーブは「アウトインアウト」で回りましょう

WEB2.0について書いていると、「なるほどそういう現実があるような気は確かにするけど、自分の回りを見るとそういう実感が無い。というより、自分の回りにはRSSなんて知らない人がほとんどだし、『ブログ』だって知っていても『鬼嫁日記』のことだと思ってる。このギャップをどうとらえたらいいのか」というような反応をよく目にします。

そういうギャップがあることはよくわかります。というより、ここを読んでいる大半の人より、私はそういうギャップを感じざるを得ない環境にいるような気もします。詳しくは言いませんが、痛切にそういうギャップを感じることはたくさんあります。むしろ、そのギャップの中で毎日暮らしてると言ってもいくらい。

ただ、自分がそういう若い読者の方と違うと思うのは、これまでにもそういう経験をたくさんしていること。

圏外からのひとこと別館 - 経済、ビジネス、技術についてあたりにまとめてありますが、時代が変化する時は、そういうものです。全員が一斉に時代の角を曲がるわけではありません。

時代は急角度でカーブすることがありますが、そこには「道幅」があります。

それで、私は思うのですが、道幅が広い急角度のカーブを曲がる時には、「アウトインアウト」で曲がることが望ましいと言われています。「アウトインアウト」とは、理想的なコーナーリングのラインのことです。こちらこちらを参照してください。

つまり、次のようなことを心がけるべきです。

  • 早めにしかしゆっくりハンドルを切る
  • 道幅をうまく使う
  • カーブの内側、つまり最先端に注目する
  • 時代が曲がる瞬間がもしわかるなら、その瞬間に最先端に最接近するコースを取る

時代の曲がりを無視して直進しても、すぐに壁に衝突してしまうわけではありません。道幅の分だけは猶予があります。しかし、ハンドルを切るのが遅れて、カーブに突入すると、そこから態勢を立て直すのは大変です。そのような曲がり方では、自分の身に感じる加速度は最大になります。

そうではなくて、カーブの内側、つまり最先端を視界に入れながら、早めにハンドル切って、「アウトインアウト」に曲がることができれば、時代の急旋回に対して、自分の方は、少しだけ余裕を持って楽に曲がれます。

時代が本当に急旋回しているのか、それをリアルタイムに確実に知ることはできません。しかし少なくとも、マイクロソフトはそれを実感しているようです。また、日米のIT企業は違う方向に舵を切ろうとしているようです。

おそらく、2006年は、そのカーブがどれくらい急であるか、そして最終的にどちらを向いているのか、そういうことがだんだんと見えてくる年になるでしょう。

* ClickableTooltipリリース

圏外からのひとこと別館 - ClickableTooltipにて、アーカイブを公開しました(ドキュメントはこれから)。

テスト公開した時には、del.icio.usとMM/Memoの件数取得のAPIが調べきれてなかったのですが、すぐにコメントで的確なURLを教えていただきました。

規模は小さいですが、不完全なまま公開することの意味を実感しました。

つまり、3つの数字のうち一つしか表示できないまま公開してしまうのが、WEB2.0的で、全部調べて、ちゃんと作ってから公開するのは、WEB1.0的かなあ、という感じ。


リンクは誰にも妨げられないあなたの権利です
ウェディング問題を考える会

書いている人: essa

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